新年度にあたって

2020年2月7日

福島一基神父

 2020年も早一ヶ月が過ぎました。毎年そうなのですが、このままあっという間に年末を迎えてしまいそうです。まず新年度にあたり時間を大切になんて書こうと思いましたが、もうすでに無駄遣いも甚だしい状態です。淡々と過ぎゆく時の流れの中にあっても、常に新たにされていく日々に喜びを感じたいと思うところでもあります。

 主任司祭として着任して今春で丸四年が過ぎ、五年目を迎えることとなります。千葉寺教会との兼任主任司祭という、わたしとしても、そして皆さんにとっても初めての状況の中で様々なご迷惑をおかけしております。一昨年は佐原教会、現在は茂原教会の小教区管理者としての任務もあります。房総半島にある教会の半数近くが司祭不在となり、司祭は兼務しなければならないという事態に陥っています。他教区に比べてまだ司祭がいる東京教区においてもそのような状態ですので、今後信者の皆さんのご協力がよりいっそう必要です。

 また佐原教会、茂原教会を担当して実感しましたが、おそらく都心から離れている教会のほとんどは信徒数が増加もせず、高齢化や少子化がさらに顕著になっています。やはり教会相互の協力や励まし合いも必要となっていくでしょう。そのような中で千葉県の中央に位置する西千葉教会には、大きな期待が寄せられるのではないかと思います。

 西千葉教会において、着任してから懸案だった聖マリア幼稚園閉園後の施設利用に関しては、マリアプロジェクト、さらには教会施設改修整備計画特別委員会などを通して、新たな司祭館・信徒会館とする計画が昨年の教会委員会で承認されました。現在のものよりも広く規模の大きい施設となります。もちろん西千葉教会独自の活動をより活性化するために皆さんには大いに利用していただきたいのですが、東京から房総半島の諸教会への中継点としての役割も求められていくのではないかと考えられます。具体的なこととして、復活祭後に始まる東京教区生涯養成委員会主催の入門講座の開設などがその一環となります。

 ただ、多くの人が出入りするようになると人間関係が希薄になりがちです。ここに集まる人はすべてキリストが呼び集めた人であることを、西千葉教会の皆さんには特に心がけていただきたいです。初めて教会を訪れた方々から、いつもいる方々、外国籍の方々、久しぶりの方々、近隣の方々、通りすがりの方々、業者や郵便配達、宅配便の方々に至るまで、すべてをキリストとしてもてなすことは教会の使命でもあります。「はっきり言っておく。私の兄弟であるこの最も小さい者の一人にしたのは、わたしにしてくれたことなのである」(マタイ25:40)。

 だからこそ「あいさつ」を大切にしたいと思います。特に知らない人でも、もちろんいつもの人でも、だれにでも「あいさつ」を交わしましょう。わたしも主任司祭として皆様にあいさつします。今年も「主イエス・キリストの恵み、神の愛、聖霊の交わりが皆さんとともに」。

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