被昇天の聖母をお祝いします
今年も8月を迎え、西千葉教会の保護者である被昇天の聖母をお祝いします。生涯をとおして父なる神さまとその御ひとり子であるイエスさまにすべてをささげ、聖霊に満たされた教会のために奉仕したマリアさまは、祝福のうちに天に上げられます。その姿はわたしたちの模範であり希望です。そのようなマリアさまを教会に与えてくださった神さまに心よりの感謝とともに、わたしたちが聖母の取り次ぎによって一つとなりその栄光を示していくことができるように祈ります。
唯一の神を礼拝するわたしたちは、一つの教会であることを目指します。父と子と聖霊の三位の神が一体であることは、何よりも救いを示すものなのです。だからこそわたしたちも一つを目指さなければなりません。わたしたちは聖なる、普遍の、使徒的、唯一の教会を信じていることを宣言しますが、それは簡単なことではありません。もちろんわたしたちが一つとなれるよう、いつも聖霊による恵みが注がれているはずではありますが、キリストが救いのために苦しまれたように、わたしたちもまた多くの困難を乗り越えて一つとなる道をたどらなければなりません。それでもそれは希望の道でもあるのです。 今現在、この世の中は一つになるどころか分断が進んでいるようにも思えます。国や民族、歴史や文化、習慣や思想など、様々な違いをもつ人間は、その豊かさを否定し、排除に傾きます。未だに続く収束の見えない戦争や争いは、それを明らかにしています。「○○ファースト」なんていう言葉が聞こえますが、○○は自分たちのことばかりが当てはめられています。もしかしたらそれも一つになるための手段だと言われそうですが、自分たちを中心にしたやり方や考え方は決して一つになることができないと、わたしたち人間が歴史を通して学んできたことです。それでもわたしたちは一つになる歩みを進めていかなければなりません。教会はそのしるしとなるべく使命があります。
様々な人の集まりである教会は、父と子と聖霊の神の働きによってのみ、一つになることができるのです。そこに集まる人の豊かさは教会の豊かさであり、神さまの豊かさでもあります。わたしたちが信じ、希望し、愛していることはそこにあります。そのすべてを心に納め思いめぐらし、「お言葉どおり、この身になりますように」と受け入れるマリアさまは、今もいつもわたしたちが一つになるよう取りなしてくださっていることでしょう。アヴェ・マリアの祈りとともに、教会だけでなく世界が一つになること、平和が実現することを心より願います。
また現在進められている千葉寺教会との統合に、西千葉教会に属する一人ひとりがマリアさまの心をもって参加し、協力し、受け入れていくことができるなら、そこにもキリストがはじめられた一つの教会が実現し、その栄光を示すことができるはずです。さらなる恵みを願いながら、今年の聖母の被昇天を祝いたいと思います。