四旬節 5つの勧め ~回心のときに~

2021年2月6日

ラニエル ベルドス(パル)神父

 皆さん、2月17日の灰の水曜日から四旬節に入りましたね。私たちは、この日から日曜日を除く3月28日までの40日間に復活祭の準備をしていきます。特に、イエスの苦しみを思いめぐらしながら生活していきます。

 灰の水曜日には、十字架の形で額か頭に灰を塗って頂きました。それは、罪人である私たちが回心して償いを果たし、罪をゆるされて、新しい命に生きたいと願うからです。

 「あなたは塵だから塵に帰っていく」(創世記3:19)と聖書に書いてあります。灰が、塵のように儚い物であるように、私たち人間も儚い存在だと言うことですね。このように、自分が「何者か」、でもあるかのように、まちがって考えてしまう私たちが、神の憐れみによってだけ存在している、実際は、儚い存在にすぎない、と言うことをもっと意識して生活しましょう。これも回心のしるしだからです。

 四旬節って毎年やってきますね。今年で何回目を迎えましたか?そして、なにか自分に変化がありましたか?そして、新しい人生にしてきましたか?「喉元過ぎれば熱さを忘れる」と言うことわざが日本にはありますね。四旬節が終わったら後は忘れてばかりだったかもしれませんね。心配しないでください。私も一緒です。

 新しい人生にしていく機会は四旬節だけではなく、信者は一年間を通してイエスに倣って生きていきます。しかし、四旬節はやはり特別ですね。イエスに倣って、次の5つの点を行動に移して生活することが大切です。

 その一、祈りを大事にすること。その二、施しをすること。その三、罪に打ち勝つこと。その四、信仰を深めること。その五、イエスに従って生活すること。身近な人のためにはもちろんのこと、日本を始め、世界中の悲しみと苦しみの中にいる人々のために祈ります。みなさんも、いつもより祈る相手を増やしてくださいね。

 その二の施しのことです。一例にすぎませんが、お金の節約です。何年か前に、節約して生み出したお金でお米を買い、貧しい子どもたちのために捧げました。子どもがご飯を食べて笑顔になり、感謝の気持ちを表したときは、自分が幸せを頂く瞬間になりました。施しは与える事というより与えられることだなあと感じます。

 その三の、罪に打ち勝つことですが、罪を犯す前には必ず誘惑があります。だから、罪に打ち勝つために大事なのは、誘惑が来ることの意識をしっかり持っていることです。誘惑そのものは罪ではありません。でも意識しないでいると、いつの間にか誘惑に負けてしまう可能性があります。でも信頼しましょう。祈って願うならば、私たちはイエスによって罪の誘惑に打ち勝つことができます。

 その四です。信仰を深めたいなら、聖書の勉強をしたり、いろいろな教会の活動などをしたりしなければなりません。信仰って人間の力で作られるものではなくて、神様から頂くものです。ですから、まず、信仰を深めてくださるように神様の恵みを願いましょう。

 そして、最後の5つ目は文字通り、四旬節には特にイエスの十字架の道に従って歩みましょう。

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