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神学生便り 「小道を歩けば」 ~宣言された福音~

プチ・フォワイエ

神学生便り「小道を歩けば」
~宣言された福音~
カトリック東京神学院 倉田 厚

 

 「 倉田、西洋坊主になれ、教会の話になると、良い顔しているぞ。

 研究室の先生に言っていただいたこのことば、が司祭への道を考え始めて、ちょうど5年目になる今、ふと浮かび、福音の原点を振り返ることになりました。

生きるとは何事か?
何を求め生きるのか?
幸せなんて幻想ではないか?

 不安・絶望を隠し1人で背負うしかないと思っていた頃、わたしはカトリック信者と出会いました。

 学校の友達を教会に連れておいでと言い続けた青年がいました。そのことばを繋いだ高校生がいました。

 人間は不安・絶望を1人で背負いきれないのだと教えられました。人と共にいる暖かさ。お互いに弱さを知りながらも支え合う場であり、息子の帰還を待ち焦がれる父なる神がいました。

 教会は福音を告げました。

 神がすべてを創りわたしをも創り、そして愛してくださる。恵みの霊が護り、導く。イエスが救い主キリストなのだと。

 不安の闇は、もう力を持たない。死の闇に、いのちの光であるキリストがいつも差し込み、共にいてくだる。

 父である神が、注ぎ続けてくださるいのちの霊を、日々与えられるまことの主キリストを、ただひたすら信じ求めるだけだと。教会がイエスになり救いの福音を宣言した。

 現実の中心にある「 いのちのわけ 」を見失い、死の闇に囚われたわたしに、神がまことの親、「 いのちの源 」であることをキリストご自身が宣言した。

 神を「 アッバ 」と呼んだイエスと出会い、神に向かって親と呼ぶことに生きる根源を福音をみました。

 あなたを語るに小さすぎる器ですが。偉大な先人にならって恥を承知であなたを語ります。

 わたしをここに置いたあなた自身が、生きるものとして導いてくださっている。あなたの限りない愛に感謝します。

 勝利の喜びを叫び伝えたことが、福音(euaggelion)の語源です。

 すべての人がまことの親に出会い、キリストが死の闇に勝利した喜びの福音を伝える者となりますように。